23人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
それらは、どれも一つだけ『要素』が削られている術式図で、難易度も初級、下級、中級くらいのものを選定しておいた。属性節+固有節+名称節の『言霊』も明記してある。5枚目は他の図と何もかも違うので、見ようによっては超高難度になるが、お嬢様ならば、中級程度に納まるだろう。
今後、お嬢様の実力が上がってきたら、自ずと式図の間違いや足りていない所に気づくはずだ。
そんなことを思いつつ、私は再び歩き出した。
きっと、もうリース様はいつもの場所でお待ちの事だろう。
目指す場所に近づくと。
「あ、先生!」
いつものように、ハンカチーフを敷いて座っていた生徒が立ち上がり。
嬉しそうに駆け寄ってくる。
お嬢様は基本的にロングスカートが多いが、今日は短めのスカートで、ソックスも無いので素足にサンダル(もちろん高級品)だった。
長い黒髪に、白を基調としたコーディネートは良く映えているし、ハット型の帽子も似合っていて可愛らしい。
こうして改めて見ると、お嬢様は少し安産型かもしれない。
ちなみに胸は発展途上のようだが、今のところ『無くはない』と言った感じだろう。
まぁそれはいいとして。
最初のコメントを投稿しよう!