リースリット と 魔術基礎実習

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 それらは、どれも一つだけ『要素』が削られている術式図で、難易度も初級、下級、中級くらいのものを選定しておいた。属性節+固有節+名称節の『言霊(スペル)』も明記してある。5枚目は他の図と何もかも違うので、見ようによっては超高難度になるが、お嬢様ならば、中級程度に納まるだろう。  今後、お嬢様の実力が上がってきたら、自ずと式図の間違いや足りていない所に気づくはずだ。  そんなことを思いつつ、私は再び歩き出した。   きっと、もうリース様はいつもの場所でお待ちの事だろう。  目指す場所に近づくと。    「あ、先生!」  いつものように、ハンカチーフを敷いて座っていた生徒が立ち上がり。  嬉しそうに駆け寄ってくる。  お嬢様は基本的にロングスカートが多いが、今日は短めのスカートで、ソックスも無いので素足にサンダル(もちろん高級品)だった。  長い黒髪に、白を基調としたコーディネートは良く映えているし、ハット型の帽子も似合っていて可愛らしい。  こうして改めて見ると、お嬢様は少し安産型かもしれない。  ちなみに胸は発展途上のようだが、今のところ『無くはない』と言った感じだろう。  まぁそれはいいとして。
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