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「おはようございます。今日はさすがに薄着ですね、リース様」
言ってからお付きのメイドが傍に居ないかちょっと探してしまった。
聞かれていたら、言動を怒られていただろう。
しかし、朝はやることも多いようで今は居ないようだった。
「……へ、変ですか……?」
「いえ。お似合いですよ?」
褒められ慣れていない、ということはないだろうに。
お嬢様は照れて目を泳がせてしまわれた。
「せ、先生も……。今日は、その……あの」
そして少し赤くなった表情で、顔をそらされてしまう。
ちょっと私もブラウスのボタンを外し過ぎたか。
あとで止めておこう。
さて挨拶は済んだので。
私は手にしているものを差し出す。
「リース様、これを渡しておきます」
「え? はい……?」
お嬢様は、上質な頑丈な紙に、消えないインクで書いた術式図5枚を受け取った。
「『術式図』ですか?」
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