リースリット と 魔術基礎実習

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「回復用の魔道具……というか飲み物です。一種は疲労を回復する『薬液(ポーション)』、もう一種は魔気(オド)を回復させるモノで、神霊の体液を元にしたお酒、『甘露酒(アムリット)』――の未完成品です。まだ酒として加工されていないモノですので効果は落ちますが、お嬢様でも服用できます。ご安心を」 「た、たいえき……!?」 お酒、という部分よりそっちが気になるのですか? 「はい、何か問題ですか?」 「問題というか、その……。神霊、って、ミラ様のような?」  歯切れの悪いリース様に、私は当然のように頷く。 「ええ。これは私の自作の物ですし、身近にいる神霊はミラだけですから、ような、というかミラのです」 「ミ、ミラ様の……?」     そんなに気になるのですか? 「気になるのでしたら『魔草酒(シュピス)』もありますが。――こちらは妖魔草の蜜と実から作ったモノです」  ちなみに、妖魔草というのは、魔物になりかけている魔草のことです。 「……飲まないと、いけない感じです、の……?」  少し青ざめておいでのように見えるが気のせいだろうか。
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