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アシュリーは首を振る。
「お嬢様がお生まれになった時に……」
そうか……。
屋敷でメイドしか見ないと思っていたが。
リース様はあまり両親と一緒にいる時間が無かったのか。
「そして親戚は、王族ばかりですから、同年代の子達とも親しい間柄になる程の交流も無く……」
つまり、本当にずっと一人……?
「しかし、アシュリーさん達が居るでしょう?」
メイド達も、確かに年齢は様々だが、特にリース様の周りの者たちは若い者が選ばれている気配がある。
さすがに、リース様よりは年上かもしれないが――。
「決して仲が悪いとは言いませんが……私たちは、主従の関係です。純粋に友人としてふるまうことなどできるはずありません。そんな私達に、『リース様』などと失礼な呼び方が許されるはずないでしょう?」
ひ、ひにく……? いやみ……?
それに友人?
「私も、ただの先生ですが……?」
「アダストラ様、失礼ですが、お歳はお幾つですか?」
イキナリ年齢を問われる。
……困る。
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