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これでは、リース様への影響は少なくなかったはず。
「そうか」
アシュリーが、お嬢様の立場で考えてほしいと言っていたのはこう言うことだったのか。
「少し希望が見えましたね」
そうと分かれば、早くリース様を探さなければ――。
そう思っていると、正門が見えるただっぴろい中央庭園をうろついていた辺りで、重低音と地響きのようなものが聞こえてきた。
何故かはすぐに分かる。
白騎竜を駆るメイドが、こちらに向かってきている。
それも、すごい速さでだ。
「あれは……」
一緒に魔の領域に行った者だ。
ペリシーという名前だそうだが。
「――……ん？」
ちょっと待って。
手に持っているのは、長槍！？
「アダストラ様ぁーー！！」
いや、ちがう、アレは槍ではなく、柄の長いブラシか！？
というか……。
騎馬の速度のままに止まる気配が無い。
まさか！
そう思っている間に。
あっという間に、それは目の前に迫っていた。
それどころか――。
「うひぃ！？」
物凄い速度での騎乗突撃。
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