リースリット と 魔術基礎実習

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 言わば、これは終了証のようなものだ。    私はアクセサリーを取り出した。    優れた細工に、ハートをかたどった属性結晶(クリスタル)がハマっているペンダントで、そのハートも、中心、左縁、右縁という三つの部分に分かれている。  それぞれ組付けられている属性結晶(クリスタル)が違い、中心部は魔素(マナ)の結晶石、左縁の緑系色の石は『風』と『木』、右縁の紫系色の石は『土』と『重』の結晶となっている。    しかしそれを首にかけようかと思った時。 「……受け取りたくありませんわ……セナ先生!」  私は面食らった。   「それを貰ってしまったら、わたくしはもう生徒ではないということでしょう? もう、先生は、わたくしの先生ではなくなってしまうのですよね?」  そしてその声は濁っていた。  矢継ぎ早だった。 「先生が居なくなるということは、ミラ様も居なくなるのでしょう? また、一人で本を読むだけの毎日なんて――……! もう、嫌ですわ……」  きっとそんなことは無い筈だ。  魔術の学校に入学が決まっているのだから。  学校で、たくさんご友人が出来るはずだ。  そう、私は一瞬思ったけれど。  なぜか言葉にすることが出来なかった。
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