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「――『現象核』は何でも構いませんが――」
木、火、土、金、水、日、月
風、熱、重、雷、冷、聖、邪
命、死、心、時、空、無、星
世界に散らばるあらゆる元素――現象核
そこから、一番わかりやすいものを選定する。
合成難易度がやや難解で。
この庭園に一番豊富なモノでは無かったけれど。
今は、解りやすさとインパクト重視だ。
けれど、勿論、合成する魔力量は最小限。
遥か高空から、合成し、手の中に収束させたその魔力は――。
バチバチと、明滅し。
私の手の中に、紫電が迸る。
「急に、稲妻、雷!?」
目をつむり、眩そうにしながら。
リースリット嬢が驚きの声をあげる。
「――そうです、これが、魔法で生み出した『雷』のエネルギー。そして……」
私はさらに、その魔力を高め、収束させ、攻勢プログラムに流し込む。
「『稲光』――!!」
その瞬間。
眩い閃光が迸り。
略式詠唱、すなわち術式宣言のみで発動した魔術が。
ズドォォン。
と、大きな轟音をとどろかせ。
空気を震撼させ。
発生したわずかな落雷が。
庭園の樹木一本を破壊し、焼き焦し、炎上させた。
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