リースリット と 魔術基礎実習

73/137

23人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
「はい。魔術師たるもの、術が使えなければ何も面白くは無いでしょう?」    お嬢様は拳を握り締める。 「わたくし、頑張りますわ!」  良い気合と返事に満足していると。  ミラとメイド達が寄ってくる。   「アダストラ様、お嬢様とじゃれ合っていないで、食料の方を――」  「ああ、すいません、今お出しします」  私は、カバンから次々に縮小された食料と、水の入った樽を取り出し。  全指定解呪(ディスペル・オール)で元の大きさに戻す。 「おお……多い」  その様子を見ていたミラは食材の量に、メイド達は魔術の不思議さに唖然としていたが。  それもひと時の間の事で、メイド達はさっさと馬車のバッゲージスペースに運ぶ作業を開始した。さすがやり手のメイド達だ、仕事が早い。
/137ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加