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とはいえ魔気が出せるようになってから、さらに1か月で現象核の合成を習得というのはかなりの快挙だ。
最初は無理だと思っていた3か月という期間のうち、残り1か月も余裕が出来てしまった。
だから、約束通り『術式』を幾つか教えることにしようかと思う。
今日考えていたのはちょうどその事だったのだ。
「リース様は、おそらく『木』と『土』……その天壌子にあたる『風』と『重』の現象核がお得意なのだと思います。ですので……」
「て、てんじょう……?」
「……はい。――そういえば、座学をやる時間があまりなかったので、この辺りの説明もまだでしたね……」
私は、座り込むと、適当な木の枝を折って、するどい先端で地面に図形や文字を描きだした。
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