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「この世界には『魔気』+『魔素』+『魔素』の三気合成による『無属性魔力子』を含めると、発見されているだけで21種類の現象核が存在しています――」
私は順番に、現象核を表す魔術記号を地面に描いていく。
「――そしてその現象核たちは、それぞれ3種に分けられるんです、つまり、『根柢』の現象核……7種、『天壌』の現象核……7種、『無窮』の現象核……7種――」
根柢 = 木、火、土、金、水、日、月
天壌 = 風、熱、重、雷、冷、聖、邪
無窮 = 命、死、心、時、空、無、星
三段に分けて完成した魔術記号のリストの左側を示しつつ。
「――『天壌』は『根柢』に付随する同系統同色のモノで、『無窮』は『根柢』や『天壌』の現象核を『昇華合成』することでも……」
おっと。
久しぶりにうんちくを話せると思って少しいい気になり過ぎただろうか?
地面の図形や文字を見下ろすお嬢様。
私はその表情を確かめる。
やはり……、眉をハの字にひそめたリース様の表情はかなり困惑気味のご様子だった。
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