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ふふん、そうでしょう?
「どうです? この術式を勉強したくなったでしょう?」
「はい! 」
では、修練を始めるとしましょう。
「――ということで、これからリース様には言霊を覚えていただきます」
「言霊?」
「私のような詠唱型の魔術師は、言葉の中に精神性の念つまり命令をこめて術式を構築します。つまり、詠唱ということですね」
「みずに、めぶき……?」
お嬢様は、先ほどの私の言霊を思い出すかのようにつぶやく。
「それは、属性節ですね……?」
「ぞ、ぞくせ……。先生……!」
「なんでしょう?」
「覚えることが沢山すぎますわ~!」
うなだれ、元気に泣き言を言うお嬢様に、ははは、と私は苦笑しつつ。
「……魔術師の力量は、かしこさ、といっても過言ではありませんからね」
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