黒い世界

3#黒い世界に押し潰される

　俺はどんなに叫んでも、『黒い世界』の外には俺の怒鳴り声は届かなかった。

　それどころか段々段々段々段々、この『黒い世界』の四方八方の壁がどんどんどんどん俺の方へ轟音たてて狭まってきているではないか！！　

　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ！！！！

　く・・・来るな！！このどす黒い壁！！

　俺を押し潰す気か！！

　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ！！！！

　遂に、『黒い世界』の壁は俺を鮨詰にしてグイグイと俺を本当に押し潰してきた。

　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ！！！！

　苦しい！！息苦しい！！

　た・・・助けてくれ！！

　こ、これは呪いなのか？！何かの呪いなのか？！

　そっか・・・解ったよ！！これは呪いなんだ！！

　俺の今までの悪事の呪いなんだ！！

　じゃあ、受けて立つぜ！！

　この『黒い世界』の狭まる壁なんかぶち抜いて・・・ぐうっ！！

　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ！！！！

　び・・・びくともしない！！

　『黒い世界』の壁の力が強すぎて、到底壁をぶち抜けねぇ！！　

　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ！！！！

　う、腕が！！

　あ、足が！！

　頭が！！身体が！！

　潰される！！『黒い世界』にぶっ潰される！！

　俺が『黒』と同化する！！

　俺の全部が『黒』に取り込まれる！！

　た、たたたた！！

　助けてくれーーーーーーーー！！

　ガタン・・・！！