抱える孤独

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海斗くんと下に降りて行くと お父さんはコーヒー片手に料理をしてる雪さんと楽しく会話をしていた 「あら二人とも揃ってどうしたの?」 「結城…桐ヶ谷結が母さんに伝えたいことあるんだってよ」 海人くんは詳しいことは自分で言えよという顔でソファーに座った 「結ちゃんどうしたの?」 「あのお父さんから聞いてるかもしれないですけど。お母さんのことについてお話したくて。」 「無理に話さなくてもいいのよ」 「いえ、話させてください」 華さんは海斗くんにあまりにていない お父さん似なのだろうか 「私のお母さんはお父さんと結婚する前に会社でセクハラを受けていたそうなんです。」 ソファーに座った海人くんの背筋が正された さっきよりも詳しい話だと気づいたのだろう 「それがうつ病の原因だとお母さんは言っていました。それを助けたのがお父さんです。」 私もこの話を聞いたのは2人の離婚が決まった時だった 「お父さんと結婚して仕事を辞めたそうなのですがお母さんのうつ病が治ることなく私が産まれました。それでよりストレスが溜まったんだと思います。私に手をあげることが日常になりました。私が中学生の時に包丁をむけられたこともあります。その時お父さんはお母さんが私にDVしてるところを初めて見ました。お父さんは私を助けるために離婚を決断してくれたみたいです。」 お母さんにこの話をされた時なぜが裏切ることが出来なかった 時代も時代セクハラを受けたお母さんが抵抗出来ないのも当たり前だった 守ってあげなきゃそう強く思った 「私はお母さんに着いてくことを決めました。迷惑をかけないようにアルバイトも始めました。余裕が出てきてお母さんは彼氏を作れるくらいまでになったんです。でもろくな人がいなくてお母さんは幸せになるために頑張っているって感じです。それで今お母さんが彼氏を作るために私は家出をしてきました。」 海斗くんはいつの間にかソファーから立って 呆然としていた お父さんはコーヒーを飲んで下を向いている 「話してくれてありがとう。もし結ちゃんが良ければね、一ヶ月後以降も家にいていいのよ」 「ありがとうございます。でもやっぱりお母さんを一人には出来ないです」 「そうね。気が変わったら言ってねいつでもこの家に来ていいから!海斗もいるしね」 海斗くんは急に話を振られあたふたして 「ゲームの続きやる?」 とぎこちない誘いをしてくれた 「ははww続きしよっか!華さんありがとうございます」 海斗くんの気遣いがなんだか暖かかった
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