食事会〜帰宅後*

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「ただいまー! 遅くなってごめんね」 「おかえりなさいませ」 「お祖父様はもうお休みに?」 「えぇ」 「じゃあ、明日ご挨拶しよう。後でお土産持ってくるね」 「今日はゆっくりお休みくださいませ」 「そう? じゃあ、明日渡すね」  出迎えてくれたみんなと別れて、ひとまずリビングに移動した。 「フェリクス様、シャワー先に浴びてもいいですよ」 「じゃあ、そうしようかな」 「はい、ごゆっくり」  あれ、いつもなら一緒にと言うのに。疲れたのかな? 僕も疲れたな。横になったらすぐに寝ちゃいそう。「ルシアン、終わったよ」と声をかけられて、眠い目を擦りながらシャワーを浴びて、ベッドルームに足を運んだ。 「ふぁー、眠い」  ドアを開けた僕の目に飛び込んできたのは、ベッドの上に並べられたワンピースだった。 「間違えました」  ドアを閉めようとした僕の元に素早く駆け寄り、ニッコリ笑いながら連れ込まれた。 「ここは僕のベッドルームじゃないー」 「着てくれると言ったじゃないか」 「今日とは言ってない。おかしいと思ったんだ。シャワーを一緒にって言わないから」 「どれにする?」 「聞いてる?」 「これがおすすめだが」  レースがあしらわれた水色のワンピースを広げて見せられた。 「聞いてないな」 「こっちがいいか?」 「どっちも着ません。もう、今日はゆっくり休みましょう」 「そうだよな……。疲れているよな……」  はぁっとため息を付いて、服を片付け始めた。何だか僕が悪いみたいじゃないか。 「だって、フェリクス様は明日仕事だし」 「そうだよな」  あからさまにしょんぼりするという、良心を攻撃するような態度を取り始めて「ちょっとだけなら……」と言ってしまった。途端にぱあっと顔が明るくなってやられたと思ったけれど、もう遅い。 「おすすめのやつにしますね」 「うん。ここで来てくれるのか?」 「他にどこで着るんですか」  上下の服を脱いで、初めて手にするワンピースをしげしげと眺めた。背中がボタンになっているのか。これを外して……頭から被るように着るとフェリクス様の顔が輝いた。 「後ろのボタンお願いします」 「うん」  彼の手がボタンに触れて、一つ一つ留められていった。「できた」と彼が呟いたのを聞いて、体を反転させると裾がふわりと広がった。 「どうですか?」 「予想の遥か上をいく可愛さだ」 「それはよかったです」  熱を帯びた彼の目が僕を捕らえて離さない。 「もう脱いでいい?」 「もう脱ぐのか?」 「それともこのまま?」 「誘われてる?」 「そうだよ。どっちがいい?」 「後で脱がす」  近寄ってきた彼の手が顎に触れて、ゆっくりと持ち上げられた後、唇が重なった。やっぱりこうなってしまう。あんな目で見られたら、彼に抱かれたいという欲が出てきてしまう。キスをしながらベッドに雪崩込んで、彼の上に乗ると服の上から胸を弄られた。ゆっくりとなぞられて反応してしまう。裾から手を侵入させて両手で直接乳首を弄り始めた。 「あっ……んぅ……」 「いい眺めだ」  少しずつ勃ってきた僕のものを彼のものに擦り付けるように腰を動かすと彼の手が下に伸びてお尻を揉み始めた。 「柔らかい」 「あぁっん」  下履きの隙間から直接手が入ってきて敏感な穴に触れた。起き上がった彼が後ろのボタンを外していき背中が開けていく。顕になった背中を上から下になぞるように触れられてゾクゾクした。 「腰浮かせられる?」 「んっ」  ワンピースを脱がせてもらって、ついでに下履きも脱いだ。 「フェリクス様も脱いで?」 「うん」  服を脱いで現れた腹筋に手を這わせた。硬くてうっとりする。下を脱ぐと彼のものは大きく勃ち上がっていてこれを挿れられるんだと思うと期待で胸が震えた。キスをしながら既に濡れそぼる僕の中に彼が指を差し入れた。唇の隙間から吐息が漏れ出る。唇を離されて堪らずに声を上げた。 「あっあっ、そこいいっ……あっん……」 「可愛い」 「あっあっあっ……あっ……ダメ……きちゃう」 「いいよ。イッても」 「あっあぁっあっ……はぁっ……」  体を震わせてイッてしまうと指を引き抜かれてすぐに押し倒された。 「あっ、待って」 「待たない」  足を広げられて彼が僕の中に入ってきた。まだイッたばかりでおさまってないのに、さらなる快感を与えられてガクガクと体を震わせながらまたイッてしまった。 「あっ……もう……待ってって言ったのにぃ」 「またイッてしまったな。締め付けられてめちゃくちゃ気持ちいいよ」 「まだ……動いちゃ……だめぇ」 「またイク?」 「あっあっ……ヤダァ……イクの止まんない……」 「ほんと可愛い」  ガンガン奥を突き始めた彼に為すすべもなくイかされて、喘ぎながら腰を動かした。彼の手が僕のものを扱いて、中だけじゃなく前でもイッてしまう。もう、おかしくなっちゃう。止まらない彼の動きについていくのがやっとで、朦朧とする意識の中で彼が僕の中に精を放ったのを感じた。 「あっはぁはぁ……」  息も絶え絶えになるくらい今日はイッてしまった気がする。中がずっと痙攣してるようなおかしな感覚だ。ズルリと引き抜かれて「はぁっ……」と吐息が漏れた。彼に優しく抱き寄せられて、乱れた呼吸を整える。 「たくさんイッたな」 「待ってって言ったのに……」 「それは無理だな。ルシアンを気持ちよくさせたいからな」 「フェリクス様は気持ちよかった?」 「最高に気持ちよかった」 「そう……よかった」 「今日はさすがに1回で我慢するか……」 「んー……」 「お休み、ルシアン。愛してる」 「……」  お休みと返すこともできずに、深い眠りへと落ちていった。
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