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思いついた選択肢は3つ。
1つ目は先生に見つかる覚悟で自分の布団まで走る。
2つ目は近くの誰かの布団に入り込む。
3つ目はどこかに隠れる。
1つ目を実行するにはあまりにも距離があり過ぎた。絶対に間に合わない。
そして焦るあまり、途中で誰かを踏みつけたりつまずいたりして転倒する恐れもあった。
2つ目は以前実行済みで、布団の所有者にものすごく嫌な顔をされた。
考えてみれば当然である。
布団というのは園児と言えど、プライベートなエリアなのだ。
となると、3つ目一択だ。
「あ!あの場所が良い!」
私は慌てて自分の身をすっぽり隠す場所に飛び込んだ。
……カーテンの裏に。
床まで届く大きなカーテンではあったが、そのカーテンはクリーム色だった。
窓からは昼間の日差しが入り込む。
つまり、私のシルエットが露わになっていたのだ。
様子を見に来た先生は当然速攻で私を見つけ、カーテンの裏から引きずり出す。
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