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「もう!アンタは職員室で寝なさい!」
先生は非常にご立腹だった。
もしかしたら、私の布団が空だった事を先に気付き、全身の血の気が引くほど焦ったのかもしれない。
そして隠れるという私の行為に馬鹿にされた気分になって腹を立てたのか。
もしかしたら1つ目を選択した結果の「布団に入ろうとしたけど間に合いませんでした」であれば、ここまで怒ることもなかったかもしれない。
先生は力任せに私の手を掴み、私を教室の外に連れ出す。
私は「嫌だぁーーっ!嫌だぁーーーっ!!ごめんなさいぃぃぃっ!!」と大きな声で泣き叫び、教室へ戻ろうと全力で抵抗するが、大人の力に敵うはずもない。
ズルズル引きずられながら職員室までつれて行かれ、奥のベビーベッドに放り込まれた。
「ちゃんと寝てなさいよ!」
時々他の先生が「寝ているかな?」と様子を見に来るのが、非常に屈辱的だった。
恥ずかしいと思う気持ちと、カーテンの裏に隠れるという自分の浅はかな行為への情けなさで、私の頭はカッカカッカしていた。
しかし大泣きしたためか、静かな環境だったためか、暖かかったためか……、不本意にもそこから熟睡してしまった。
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