プロローグ

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……となる予定だった。 だが実際は…… 'やばい。もう無理だ。諦めよう。もう帰りたい。このままじゃ死ぬ' 私は異世界にきて3日目で根を上げた。 最初は楽しかった。 だがこの世界にきた初日に食べたまずい料理に吐きそうになる程苦しいドレス。 そして何より風呂に入れない最悪な生活。 現代に染まりきっていた私にはここでの生活は地獄以外のなにものでもない。 「……帰りたい」 私がベットの上で呟くとこの小説の主人公であり、のちに英雄として崇められるアスターに「なに馬鹿なこと言ってるんですか」という顔で見られる。 そしてもう一人の主人公であり執事見習いのオリバーには無理矢理布団を剥ぎ取られた。 二人の顔がクズを見るような目で余計に元の世界に戻りたくなった。 「はぁ。帰ってうまいビール飲みたい」
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