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07話 閲覧注意⚠️昼キノコ
まただ。
なんでなんで。
また生えてる。
もういやだ。
その時風呂場にぷかぷかと浮かぶそれはーー。
「行ってきまーす」
「行ってらしゃい」
娘の登校に見送った後、残りの洗い物をすませる。
これが済んだら会社に向かうがどうもアレが気かがりだった。
お風呂場に生えるアレである。
私が帰宅する頃には壁際にびっしりと生えるのである。
そのためお風呂場の清掃はいつも全て取り除く所から始まるのである。
夫は海外出張でいないし、娘はわがままでやりたがらないので貧乏クジ引かせるのは私である。
でも最近気分がだるかったので清掃は明日にしようと決め込んだ。
次の日、早朝風呂場に見るとびっしりと無数のキノコが生えていた。
「やだぁ。これ全部1人で清掃するの。はぁ」
私は台所に向かいポリ袋とゴム手袋を用意して全てキノコを取り除く作業に移った。
1時間作業してようやく全てキノコ取り除く作業終えた。
しかし、これからようやく風呂場の清掃に移るのだ。
だから今日は早めに済ませておきたかったから。
ちょうど昼の時間になった。
通勤向かう時だった。
その会社に向かう電車に乗り込む最中に他の乗客がジロジロと私の方を見ていたが一体なんだろうと思っていたが頭に何やら違和感を感じていた。
その感触は尖っており柔らかいモノーー。
私は思い切ってむしり取るとそれは太いキノコだったから。
私は悲痛な押し殺した声になりながらも、電車に下車するときに近くの公園のトイレに向かい至る所に身体をチェックするとへその辺りにも小さなキノコが生えてたから….…それ以来私はキノコに関してひどく気にしていた。
「ただいま」
娘がちょうど帰宅してきた。
これを見たら案の定驚くだろう。
「ねー!?お母さんなんなの!?この量」
すべてはアレが生えてきたモノである。
そんなモノ浮かべてると身体中ムズムズしてきた。
かゆいわ~。
「お母さん……?」
もう、公に外出できない。
あのキノコが生えるのは全て私のせいだったから。
娘は私を見て悲鳴をあげる。
そう、私の頭に巨大なキノコが生えていたから。
そして次々と身体に生えるキノコを私はひとつずつむしり取って食べていた……。
2.
私がその怪談を聞いた帰り道に珍しく道端でキノコが生えていた。
まさかと思いながらも珍しく立派なキノコにスクショを撮っていた。
「ただいま」
私が帰宅すると愛犬の草犬ブン太がお出迎えすると何やら咥えていた。
それはキノコだった。
ブン太の身体の周りに何やら無数のキノコが生えていた。
「おかえりなさい」
出迎える母親にも頭にキノコが生えていた。
その部屋中いたるところにキノコがびっしりと生えていた。
私はあまりの衝撃に気を失った。
「ごはんよ~」
母親の呼びかけにより目を覚ました。
どうやら、部屋の中で夢を見ていた。
今夜の夕飯はキノコ鍋だった。
しかし、そのキノコは気を失う前に似たキノコが大量に鍋の具材として入っていた。
私はその日なんのキノコでどこからか入手したのかは言えず無言で食べていた。
「あ、意外と美味しい」
昼キノコ 完
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