20人が本棚に入れています
本棚に追加
土砂降りの雨の中に身を投げ、
コンビニに駆け込むと、傘を買った。
スマホの時計は、22時を差していた。
濡れた服と靴を持て余しながら、
元来た道をゆっくり帰ろう。
自分の弱さは、
嫌と言うほど充分理解していた。
「片想いでも愛したい?それとも、
一途に愛されたい?」
彼の質問に即答できなかったのには、
明確な理由がある。
佐橋雄大を愛したいし、
岸野葵に愛されたいと思うのは、
やはり罪なことだ。
いっそ、神の怒りに触れてしまえ。
最初のコメントを投稿しよう!