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恐るべき力
そして、闡教の頂点にして、偉大すぎる大仙人、元始天尊は、全身にモーションキャプチャーを貼り付けて言った。
「おいもまえ等、天尊降臨(-ω☆)だお」
その場に、両手をついた呂望の姿があった。
「ここまでとは。しかし、信じとうはなかった。元始天尊の師父が、Vチューバーになっておるとは」
ゲラゲラゲラ!更に楊戩は笑っていた。
「玉鼎師父が、酒かっくらってSNSにクソリプ送ってる!ああああああ!師父ううううう!」
「おう楊戩。ちょっくら俺のウマ娘走らせたいんだがよう。金がねえからさ。カードよこせ」
「更に重課金してにっちもさっちも行かなくなってるるううううう!もう何この師父?!」
「おい。天尊降臨(-ω☆)」
割って入ったのは、勘解由小路だった。
「俺のスタッフの、小鳥遊が多分捕まってるんだが、何か知らない?」
「太乙真人が、弟子がどうしたとか言っててたんだお?十二大師が処刑するとか言ってたお?」
「ふうん。そうか。返せ。小鳥遊を」
「だが断る。ドヤア」
「ああそうか!まあ小鳥遊なんかどうでもいいんだがなあ?!とりあえず、お前Vチューバーやってて、俺に喧嘩を売るとどうなるか!ちょっと待ってろ?」
そう言って、携帯に手を伸ばした。
あばああああああああああああん??儂のアカが!元始天尊が悲痛な悲鳴を上げた。
「500人いた儂のフォロワーが!」
「要するに、稲荷山の影響力甘く見るなよ?社員が全世界で100万人いるってさ。その総帥に、炎上命令出たら、どうなると思う?」
「真っ赤っ赤に燃え上がるのう。儂の師父のアカウントが」
「い、嫌あああああああああああああああ!!」
「な?下請け孫請ひ孫請が、逆に好意的なリプしたら、どうなる?」
「あああああああああああああ!フォロワーが!チャンネル登録者数が!何と100万人?!」
「な?俺に逆らうな。十二大師には、酒な?よし見てろ。これが俺の闡教落としだ」
そう言って、勘解由小路はニヤリと笑った。
空輸で届けられたのは、クリュグにナポレオン、ロマネ・コンティといった高級酒ばかりで、震える手で箱を開けた十二大師は、
「ジャパンマネー凄すぎらあああああああああああああああ!」
「ゲラゲラゲラゲラ!僕の師父が!SNSで来た妙なアカウントのDMで!デレデレになってゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!」
「玉鼎にはな?稲荷山本社のOLに熱心な封神演義フリーク女がいてな?玉鼎本人のアカだっつったら、会社辞めて中国に住み着くって話だ。41歳だが、多分おぼこだぞ?」
「売れ残りいいいいいいい!でも嬉しそう!ゲラゲラゲラゲラ!」
楊戩は、そこで卒倒した。
「げに素晴らしき魔上皇降魔王真君に!敬礼!」
こうして、崑崙は無血で開山していた。
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