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小鳥遊山椒処刑
一方、崑崙山では。
広い地べたを丸く囲んだ、年齢不詳のジジイの集団、崑崙十二大師は、飲めや歌えやの乱痴気騒ぎを繰り広げていたという。
まあ実際は、捕らえた小鳥遊山椒を、どう処遇しようか。それを決める集まりだったはずだった。
広成子、赤精子、黄竜真人、太乙真人、玉鼎真人、霊宝大法師、道行天尊、清虚道徳真君、懼留孫、文珠広法天尊、慈航道人、普賢真人といった12人の若ボケしたジジイが酒をかっくらっていて、普賢真人に至っては、座ったまま尿失禁する有様で、まあ酷かったと言わざるを得なかった。
「うぇーい！じゃあ、我が馬鹿弟子の処刑についてー、賛成の人手え上げてー」
太乙真人の音頭で、グダグダな会議が始まった。
「異議なーし」
ダラダラとした、まばらな賛同の声が上がっていた。
「女禍に任せるアルよー。なあ、ブラックニッカもうないの？あれ美味えアルな」
「ウィスキーなら、山崎が最高アル」
「つうかよー。截教の奴等も女禍に飲まれたんだからよー。奴等がやればよくねえ？」
「女禍？それ禁句アルよ」
「禁句禁句ー。あーそ－びーならー」
「そりゃあ禁句違いだ慈航のジジイ！あー！酒と洗面器ー！ウェロロロロ！」
「赤精子が吐いたアルー！首刎ねろ玉鼎ー！白鶴ー！この酔っ払いの首持ってけー！ぎゃはははは！」
「でー、小鳥遊って誰？炮烙？炮烙がいいと思う人ー？」
「はーい！」
「満場一致で炮烙に決まりましたー！」
「あー！堪んねえアル！お代わりー！ぎゃはははは！」
「さっきから笑いすぎだぞ道徳！でも炮烙ー！蠆盆用意すんの面倒臭えしー！」
「あれえ？そう言えば、十天君どこいったー？あいつ等臭えからいいかー。最近酒卸してる羅吽って酒屋はー？」
見るも無惨に堕落しきった、闡教の仙人達の姿があった。
女禍率いる十天君の十絶陣。入った者を悉く滅殺する陣が、勘解由小路に迫っていた。
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