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“そんなバカな!”
「わ、私の見立てでは絶対嫌いなんだと思ったのに!」
「ご自身の恋愛レベルを見直してください! モニーク王女殿下がクリストフ様に恋をされているのは最早この王城内では知らない使用人がいないほど有名な話なんですよ!」
「うっそぉ!?」
「好きな人がいるのに政略結婚しなくてはいけない、そして兄君である王太子殿下が政略結婚を受け入れたのなら、次は王女殿下の番なんです。だからあんなに過剰反応だったんですよ」
「もしアルドの政略結婚が潰れれば、自分の政略結婚も潰してまた好きな人の元に戻れるという希望を見いだせるからってこと……?」
呆然としながらミィナに教えられた内容から導き出した答えを口にすると、やっと大きく頷いてくれた。
「で、でも、アルドが政略結婚をしたのだから妹である王女まで政略結婚に縛られる必要はないんじゃ」
なんて思わずそう口に出して慌てて閉じる。
確かにアルドの政略結婚が国にとって有益なものなのであればその可能性もあるのかもしれないが、彼の結婚相手はリヒテンベルン。
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