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「それでね、ココロちゃんにはこっちを担当してもらおうと思ってます。そうそう。初々しいカップルがコンセプトのほうね」
「……わ、私で大丈夫ですか? それから相手役って」
「大丈夫だよ、安心して。あ、こっちのコンセプトはね、静琉くんがメインモデルです。当日は一緒に撮影になるから、よろしくね」
──ん?
サラッと、静琉くんと一緒に撮影って言った?
「い、一生分の運……我が人生に悔いな…し……?」
「ちょ、ちょっとココロちゃん、大丈夫かな?!」
「吐きそう……」
ダメだ、もう今日は頭が追いついていかない。口から心臓が飛び出す……ウップ。
緊張と喜びと興奮と──思考が完全にショートしてしまった私は、よろよろと近くの壁にもたれかかった。
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