Interlude.1 ココロのむかしばなし

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 声の主と、バッチリ目が合った。  歌声と同じぐらい、きれいな顔をした男子だった。  サラサラの黒い髪に、吸い込まれそうな瞳。前髪から覗く、キリッとした眉。  焦ってしどろもどろになってしまった私は、名乗ることも名前を聞くこともできなかったけれど。      知ってる。  彼は隣のクラスのイケメンだ。    クラスが違うから、何回か廊下ですれ違ったことがあるぐらいだけど。  女子たちがみんな、キャーキャー騒いでいたから知っている。 「あっ、シズルくーん!」 「わぁ。超かっこいい! 好き!」  彼の名前は、藤崎静琉。
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