Act.2 Secret Story

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「こういうの苦手な子もいるだろうから、仕方ないけど。けどさー、だったら。なんでこの仕事受けたの?」 「そ、それは。せっかく回ってきた仕事だしっ。足を引っ張らないようにがんばりますから──」  言い返したくても、返す言葉がない。  一緒に撮影する私がNGばかり連発してたら、いい作品はできない。  こんな時「がんばります」って言葉は、なんの役にも立たない。言葉よりも、ちゃんとやってくれ。ノアさんは遠回しにそう言っているんだと思った。   「あのさぁ。言いたくなかったけど、君も静琉狙ってんの?」 「え?」 「ほんっと、オレらの周りに群がるアイドルの子って、そんなんばっかで萎える」 「そんな……」    まさか、そのためにこの仕事受けたとかないよね、と。  最後にノアさんが吐き捨てるように呟いた。  その言葉に、今度こそ私は固まってしまって──。
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