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「…………えっと」
私の問いに、少し目を逸らし呟く美波。重くなったわけではないが、先ほどまでの明るい雰囲気はピタリと止んで。
大事な話がある――それが、あの通話にて伝えられた美波の用件だった。尤も、それは先ほどのメンバー発表の話であった可能性もあるし、もちろんそれならそれで良い。と言うか、むしろそうであってほしいくらいで。
だけど……少なくとも、私に告げた大事な話というのが別にあることは、ここまでの彼女の様子からも察せられたし――それに、今の反応で確信に至った。
すると、暫し躊躇していた美波だったが、覚悟を決めたようで私を真っ直ぐに見つめる。そして――
「……優月に、協力してほしいの。私が、陵と付き合えるように」
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