恨みの黒髪

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これは昔、私が地元の中学校に通っていた時の話だ。 私達の学校には、セクハラで大変に有名な数学の先生がいた。 名前は名取(なとり)先生という。 その先生は大変大柄(というかかなりの巨漢)で、声も大きく威圧感もあった為、生徒達からは非常に恐れられていた。 そんな名取先生は、今行えば懲戒(ちょうかい)ものであろうセクハラを、当時、堂々と行っていたのだ。 先ず、体育着や制服の上から女子の下着の肩紐やそのラインを何度もなぞる。 励ましを(よそお)って背中の下着のホックの辺りを何度も撫で擦る。 服装や頭髪検査の日には、教員用の大きな定規やコンパスで、女子の太腿やふくらはぎ等足を重点的に何度もなぞる。 というのは最早日常茶飯事で、中には放課後生徒指導室に呼び出され、口に出来ないようなことをされた生徒もいたらしい。 そんな名取先生だが、裏の顔を知らない親からは、教育熱心な熱血先生として大変に人気が高かった。 また、肉体関係を持った女生徒の成績や内心もぐんぐん上げてくれた為、成績目当ての女子からも異様に人気があったのをよく覚えている。
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