181人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
プロローグ
2024年7月3日水曜日
港に程近い石川県庁並びに隠れ家の様な喫茶店があった。日本家屋の外観、燻した木材の格子戸を開けると懐かしい匂いがした。その店の名前はスミカグラス鞍月。
(懐かしい)
スミカグラス鞍月は恋人だった市原 莉子と初めて待ち合わせた店だ。然し乍ら高等学校1年生の僕と3年生の莉子の小遣いなど高が知れていた。
「美味しいね」
「うん、美味しい」
僕と莉子はパンケーキを注文し半分にして口に運んだ。
ーーーーあれから17年
僕と莉子は骨董市で偶然再会した。
「蔵之介、私、婚約しているのよ」
彼女は左手の薬指に光る指輪をそっと隠した。
BLOOMING TEA工芸茶はガラスのティーポットの中でマリーゴールドに似た黄色い花弁を開き始めた。
「綺麗、初めて見た」
「金花彩彩って言うんだよ」
「そうなんだ」
ジャスミン茶の香りが漂う14:15、僕は莉子の手を握った。
https://estar.jp/novels/26233659
(本編)
紙飛行機と堕ちた恋 初恋のち不倫は許せますか
忘れられなかったあなた 忘れられない恋
![baab23f9-bb92-4bb1-9667-cf052caffc77](https://img.estar.jp/public/user_upload/baab23f9-bb92-4bb1-9667-cf052caffc77.jpeg?width=800&format=jpg)
![baab23f9-bb92-4bb1-9667-cf052caffc77](https://img.estar.jp/public/user_upload/baab23f9-bb92-4bb1-9667-cf052caffc77.jpeg?width=800&format=jpg)
最初のコメントを投稿しよう!