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何も無い空間を彷徨っていた…果てしない空の下に広がっていた物は…空虚な空間と半径数百Kmに及ぶクレーターだけだった。ボク以外が居なくなったこの空の下で…あの日の哀しみが蘇る…何故ボクは彼を止められなかったのだろう…?
??「ねぇ?アレク?キミが居たらこの世界は何か変わって居たのかな…?」今から数百年前の今日…世界は眩い光に包まれた…。地平線の先に見えた空は荒んでいて…紅く染まった雲が…この世界の果てに何が起きたのか?を知らせていた。
世界の3分1が死に絶えたこの惑星で…ボクはまだ…生きている。死ぬ事は無い身体と老いる事は
無い日々の中で止まった時間がボクに生きる事の無意味さを痛感させていた。そして…ヴァン・ハーネット・クラウンが遺した時間だけがボクの命を繋ぎ止めていた…??「ねぇ?ハーネット?キミは今どこで何をしているの…?」そう問い掛けた青年の目は何処までも暗く荒んでいた…。
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