体育祭

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「全組み、係決め終わったな。ちょっと早いが10分間休憩にしよう。5分早く休暇するからいつもより5分前に休憩は終わるから間違えるなよ。それじゃあ、一旦解散」 学年主任の言葉で全員好きなように動く。 私は桃花たちの元へいく。 3人とも希望の係になれたか確認するために。 「あ、芹那」 最初に会ったのは隣にいた黄組の芹那だ。 「巴」 「係なにになった?」 「ダンス!」 満面の笑みでVサインをする。 「おぉ〜!おめでとう!競争率高かったよね。黄組、去年ダンスやってた人、結構集まってたし」 「うん。3分の2がダンス希望だったけど勝ったわ」 芹那はドヤ顔をする。 「おぉ!それはすごい!」 胸の前で小さく拍手をする。 「それで、巴はなに係?」 「……応援団」 「……?」 芹那は首を傾げる。 聞き間違いかと思いもう一度尋ねる。 「応援団」 「……どういう心境の変化!?」 芹那は驚きを隠せない。 それはそうだ。 一昨日、菖蒲からの誘いを断ったし、そもそも私が前に出てなにかするのが好きではないと知っているため、これは夢かと疑われる。 「いろいろあって……一言では言えない」 「そっか。お疲れ」 私の表情からだいたいわかり同情する。
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