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大会
授業も全て終わり終礼も終わり放課後になった瞬間、三人はすぐ私の席に来た。
そのまま三人に捕まり、よくいくファミレスに連れ込まれた。
ドリンクバーと適当につまめるものを頼んでから、桃花が口を開いた。
「それで、一体何があったの?」
昨日は秋夜と放課後デートだと聞かされていた。
いつもなら次の日は何があったのか惚気られるのに、今日は何もなかった。
それどころか昼休みに秋夜に話す隙も与えずこっぴどく振った。
昨日の放課後に何があれば気持ちがこうも変わるのか。
何をされてここまで怒るのか。
いくら考えても答えがでず、早くその答えを知りたかった。
もちろん嫌なら聞く気はなかったが、巴が後で話すと言ったので大丈夫だろうと思い焦って先に聞いてしまう。
「どこから話せばいいのか悩むわね。結論から言うとね……私、秋夜に浮気されたの」
シーン。
「浮気」その言葉を聞いた瞬間、三人は固まった。
瞬きも忘れ、頭の中で繰り返しその言葉が流れた。
ようやく我に返ったとき、三人の顔は般若みたいに恐ろしくなっていて、今からナンパしようとしていた男子達は情けない声を上げて慌てて離れていった。
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