大会

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日曜日。大会当日。 「巴。応援きたよ」 桃花は私を見つけると嬉しそうに声をかける。 芹那と楓も笑顔で私の名を呼ぶ。 「ありがとう。頑張るね」 私は三人にお礼を言う。 少しだけ談笑してから、もうすぐ順番が回ってくるためわかれる。 軽く体を動かして試合に備える。 前の試合が終わり、とうとう自分の番が回ってきた。 私がコートの上に立つと桃花達の応援の声が聞こえた。 それだけで勝てる気がした。 審判が「始め!」と言った瞬間、私は相手に強烈な一撃を与えた。 相手は私の蹴りに耐えられず吹っ飛ぶ。 その一撃に相手選手は立てず、試合は終わった。 あっという間の出来事に審判も2階から見ていた人達もただ呆然とその光景を眺めていた。 ただ、桃花達三人を除いて。 三人は私の瞬殺に黄色い歓声を上げて喜んでいた。 審判の号令で試合を終えコートから出て2階へと戻る。 そのとき、審判をしていた人達は私の後ろ姿を見て「今日のあの子はいつも以上に鬼気迫るものがある。自分が対戦相手だったらと考えるだけで恐ろしい」と相手選手の子に同情した。 その後の試合も全て最初の試合と同じですぐに終わった。
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