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「それでは、巴の優勝を祝して乾杯」
桃花は上機嫌でコップを持ち代表して乾杯の挨拶をする。
「「「乾杯!」」」
コップを軽くぶつけてからジュースを飲む。
「はぁ。美味しい」
「ほら、じゃんじゃん肉焼いていこう」
「タン焼いて」
「私ハラミ〜」
各自食べたい肉をどんどん焼いて食べる。
「それにしても、今日の巴は凄かったよね」
「本当。二階から見ても迫力凄かったよ。相手選手が可哀想に思えるくらい」
楓と芹那の言葉に「え?そんなにやばかった?」と少し反省する。
「うん!」
楓の即答に、ハハッと苦笑いするしかない。
「まぁ、手を抜かれるよりはいいと思うよ。私はね」
桃花は柔道をしている。
同世代に自分より強い人達は大勢いる。
もし、そんな人達に弱いからというだけで手を抜かれるのは負けることより嫌だ。
だから、どんな相手でも試合では本気で戦う巴のことを尊敬していた。
それは楓と芹那も同じ気持ちだ。
ただ、今日の試合は決勝戦以外は相手選手は何もできずに一撃で倒されていたので同情しただけで、それ以外の感情はない。
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