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「心配？誰を？まさかお前を？成人男性をボコボコにできるほど強い我が孫娘を？何かの冗談か？」
祖父は信じられず何度も瞬きをする。
「やっぱり、じいちゃんもそう思うよね。私も言われたときそう思った」
「あの子の目は大丈夫か？眼科に行った方がいいじゃないか？」
「じいちゃん。それは私に失礼すぎない？」
「いや、全く。事実だから仕方ない」
「普通こういうとき可愛い孫娘に近寄りやがってって怒る場面じゃない？」
ドラマや漫画で得た知識を言う。
「何故怒る？寧ろ喜ぶところじゃろ。色気の'い'の文字もない孫娘を女の子扱うしてくれるいい男なんじゃから」
'なんだろ。正論だけど……なせかじいちゃんに言われると物凄く腹が立つ……！'
「でも、彼氏じゃないんか。一体いつになったら彼氏の一人や二人できるじゃ？ワシは心配じゃ……」
祖父は呆れたようにため息を吐き、リビングに向かう。
'言えない。先日彼氏の浮気が発覚して別れたなんて口が裂けても言えない。絶対馬鹿にされる。なにより、じいちゃんの飲み会のネタにされるなんて絶対に嫌だ！うん。彼氏がいたってことは黙っておこう'
私は絶対祖父にだけはバレない気をつけようと思うのと同時に、付き合っていたときよくバレなかったなと自分の演技力に感心した。
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