モテ期!?

8/11
前へ
/124ページ
次へ
薺と同じタイミングで同じセリフを言う。 驚いて私は薺を見る。 「驚いた。薺くんもこのセリフ好きなの?」 「ああ。一番好き」 薺はそう言って柔らかい笑みを浮かべる。 薺が笑った瞬間、後ろから悲鳴が上がり私は驚いて肩がビクッとなる。 「へぇ。二人がそう言うってことは面白いんだね。ハッピーエンド?」 芹那は二人の一番好きなセリフを聞いて矛盾してない?と思うも「生きるのよ」と言うセリフにハッピーエンドだと思い読んでみたくなる。 「ネタバレになるけどいいの?」 私は全員に尋ねる。 ネタバレしていいと言う人もいるが嫌な人もいる。 芹那が良くても他の人が嫌だったら後で教えてあげようと思ったが、全員別にいいと言うのでネタバレすることにした。 「バットエンドだね」 「うん。ヒロイン以外、いい死に方しないね」 薺は内容を思い出し、特に主人公は酷かったなと思う。 「え!?そうなの?てか、ヒロイン死ぬの?」 芹那な驚いて、少し大きな声が出る。 「なんでなの!?」 理由が知りたくて芹那は尋ねる。 私はその質問に答えようと口を開いたが、それより先に声をかけられ答えられなくなる。 「巴」 私の名を呼んだのが誰か私は顔を見なくてもわかった。 声のした方に顔を向けると予想通り、そこにいたのは茜だった。
/124ページ

最初のコメントを投稿しよう!

113人が本棚に入れています
本棚に追加