裏切り

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「あー。憂鬱だわ」 「だね」 楓の言葉に同意する芹那。 「私達はこんなに嫌なのに、何であんたら二人は楽しそうなの」 楓にジト目で睨まれる。 「別に嫌じゃないから?」 桃花の言葉に二人は信じられないって顔をする。   「私も別に嫌じゃないかな。なんなら少し楽しみだけど」 「冗談でしょう!?巴!自分が何を言ってるかわかってる!?」 楓は私の肩に掴みかかる。 「そんなに嫌かな?」 「私も巴と一緒で楽しみだけど。体力テスト。今の自分の実力がわかるし」 「あんたらおかしいわ。普通は嫌よ」 私と桃花の発言に楓は即座に否定する。 「どんなに嫌がっても体力テストからは逃げられないわよ。諦めて行こう」 私は芹那を桃花は楓の腕を引っ張って体育館へと向かう。
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