クズ彼氏と幼馴染を捨てたらモテ期がきた！？

モテ期！？

「はぁ」

せっかくの楽しかった気分が一気に台無しになった。

帰って本でも読んで気分転換するか、と考えていると家の近くの公園まできていたことに気づく。

ふと、藤堂のことを思い出し立ち止まる。

あの日、藤堂がいてくれたおかげでどれだけ救われたかを思い出した。

流石に今日はいないが、あの日のことを思い出しだけで、嫌な気分だったのがどうでもよくなっていく。

少しだけ公園にいてから家に帰ろうと歩く方向を変えたそのとき、また後ろから「巴」と声をかけられた。

その声を聞いた瞬間、誰かわかり舌打ちしそうになるのをなんとか耐え後ろを向く。

どうか違いますように、と絶対頭の中に浮かんだ人物であるのは間違いないとわかっているのにそう祈らずにはいられなかった。