茜side

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「なに」 『今から会えないか?』 「なんで?」 『今、巴と話したんだけ……』 「なにはなしたの?」 余計なこと言ってないよね、と焦りながら秋夜の言葉を遮る。 『それを会って話したい。茜の家に行くまでの道にある公園に今いる。そこで会えないか?』 'はぁ?ふざけんな!そこは巴の家のすぐ近くにあるのよ!そんなところで会ったら巴に見られるかもしれないじゃない!少しは考えてかもの言えよ!!' 秋夜の言葉に本気で苛立つ。 「ダメ。今、花凛書店にいるからそこまで来て」 花凛書店から10分歩いた距離のところにいるが、秋夜がくるまでに余裕で着くので嘘を言っても問題はない。 『わかった。すぐ行く』 秋夜はそういうと電話を切った。 「はぁ。ふざけんな。電話で言えよ」 わざわざ会って話そうとする秋夜に苛立ち、つい近くにあった小石を蹴っ飛ばす。
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