【徘徊する人形】

1/1
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ

【徘徊する人形】

「真宙ー!また新s((」 「わかったわかった」 最後まで聞けよーとぶつぶつ言ってる遥に相槌を打って、 今回はどんな事するんだと聞くと、 「徘徊する人形ってやつだって!」 「”徘徊する人形”?」 「そー!」 「それも前の女子?」 「そだよー!てことで行こ!」 _____________________________ 徘徊する人形とは、戦前にアメリカから寄贈された人形のことだ。 戦時中密かに隠されて忘れ去られた青い目の人形が、 夜中の校舎を泣きながら徘徊するというのだ。 _____________________________ そんな人形いるのかよ、とか思いつつ授業を受ける。 「この前はサボったからまともに受けろ」 と遥に言われたので仕方なく授業を受けている。 暇だー、、と思い、ちらっと遥の方を見ると、 目ぇかっぴらいて授業受けてるし。 _____________________________ 放課後、今は20時前だ。 あれから学校に残って、暗くなるまで待っていたのだ。 ちなみに、その人形は資料室の中な透明なガラスケースの中に居た。 先生に許可をもらって見せてもらったのだ。 あ、ココは3階の南校舎の空き教室な。 「もう結構暗くなったし、もう出てきてもおかしくないよね。」 「あぁ。」 そろそろ来ると思うけどなーと思いつつ緑茶を飲む。 (※最終下校の前に購買で買ったおいたお茶とかその他諸々) すると、反対校舎側からだろうか、 ズリ、ズリ、と何かが這うような音が聞こえた。 「き、来た、、」 「おう、行くか。」 明らかに少し怯えている遥を無視して教室を出る。 (流石に結構暗いもんなと心のなかでフォローをしておく。) 「ちょっと待てよぉー!」 「待ってるだろ。」 ―ズリ、ズリ、ズルリ、、 ―ヒグッ、グスッ 「え、な、泣いてない?」 「いや、泣きながら徘徊するって言ってたのお前じゃん。」 「あ、そっかw」 「おいおい、」 ―ズル、ズル、ズル、 音が少しずつ大きくなってきている、明らかに近づいてきてるな。 「一応、教室入っとこーよ、」 「そうだな。」 そう言って教室に入る。 ―ズル、ズル、 何かが這うような音と泣き声が近づいてくる。 教室の窓に薄っすらとなにかの影が写った。 今だ! 「異界封印ッ!」 「で、出たァァァ!!!」 「ふ、封印完了、、か?」 「ハァ、できたと思うよ、ハァ、」 「なんでお前が疲れてんだよ、」 「いや、なんか暗いし怖いしw」 「じゃあなんでやろうって言ったんだよ、言ったの遥だろw」 「次はちゃんとやるし。」 「んじゃ、帰りますか。」 「だな(ニカッ)」 _____________________________ 七条学院七不思議。今日で3つ封印された。 だが、これで終わりではない。 明日はどんな事が起こるのだろうか。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!