プロローグ

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プロローグ

 人には決して他人に知られたくない過去がある…  どんなに善良そうに見えて裏の顔が一つや二つはある……  簗瀬冬夜(やなせとうや)もその一人だ。    そんな冬夜は一人、暗い夜道を歩いている。  わざと人通りの少ない夜道を歩いているのだ。  まるで、何かを待っている様に…  そんな冬夜の足が止まり、その場に立ち止まり、一点をじっと見据えている。  視線の先の何も無い暗闇から、突如として地面が渦を巻き何か黒い人影の様なものが現れた。  見た目は普通の人間の様だが能力の高い冬夜には黒いオーラに包まれているのが分かる。    簗瀬冬夜の知られたくない秘密…  それは…。    特殊能力の持ち主だったのだ。  それも、他人よりも圧倒的な能力の高さ故に、周りから気味悪がられ嫌悪の眼差しを受けて来た。  そのため冬夜はこの能力を隠し続けた。  それが家族であったとしても……    
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