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裏山は、あまり整備されていないのか、草木が生い茂り、村がある、というのが信じられないくらいである。そういえば、このぬいぐるみは誰のなのだろう?
「いらっしゃい、ブレイクさん。」
村長が出迎えてくれる。村長は物腰優しそうな顔をしている。兄は顔見知りなのか、世間話をして楽しんでいる。
妹は僕をチラチラと見ながら焦っている。一体どうしたのか?
「ベティお兄ちゃん…あれ…ッ!」
あれ?妹に言われた方向を見ていると、黒ずくめの衣装を着た人が居た。……え?黒ずくめ?
「明らかに怪しい人じゃん、兄さん。」
弟がチラッと顔を出す。ちなみに彼らはまだ能力が発現していない。何故かは知らないが、この能力には色々と感謝している部分がある。
その黒ずくめの人をチラッと見てから、
僕は黒ずくめの人の斜め後ろに向かって弓を撃つ。
「お、おお、お兄ちゃん!?」
「どこ向かって撃ってんの…?」
驚き声と呆れ声が同時に聞こえる。何故そこに撃ったか。
「依頼の熊がいたのさ。」
僕は動体視力がいい方だと思う。兄には負けるかもしれないが。色々と勿体無いんだよな、兄さんは。
「やぁやぁ、やるねぇ、君。」
黒ずくめの衣装を着た人が話しかけてくる。近くで見ると、女性だということに気づいた。
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