俺の幼馴染

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 この前のテストでは、一時間分の数学のノートを写し忘れていたところがあった。  それを思い出したのがテスト前夜の夢の中だったそうで、夜中の三時に叩き起こされて朝まで一夜漬けに付き合わされたのが俺。  ユウヒが普段どんな夢を見ているのかは気になるところだがどうでもいい。  あの時俺はどのタイミングで、ユウヒの言うヤラせろ発言をしたのだろうか。  全く記憶にない。  あの日は確かテスト最終日の前夜だったし、それまでの疲れもあってか俺も相当眠かった。  そういや気づいたら寝ていたな。折り畳みテーブルの上に顔を伏せて死んでいて、ユウヒの部屋で一緒になって寝コケている所を翌朝おばさんに起こされた。  遅刻だと俺は騒ぎ立て、一方でユウヒはいつも通りのマイペース。  一旦隣の自宅に戻ってから急いでこいつを抱えて学校に行くという慌ただしい朝だった。  それは覚えている。毎度の事ながらユウヒの方がちゃっかりテスト結果が良かったのも覚えている。  だけどどうしても思い出せない。  俺はいつ、どうしてユウヒにそんなことを。 「……言ってない」 「言った」 「いつ……」 「だからテスト前」 「……言わねえって」 「言ったよ。アキラ寝てたから覚えてないと思うけど」 「…………」  それは世間一般で寝言っつーんだよ! 「なんだよ寝言かよ。驚かせんな」 「うん」 「…………」  違えしッ!
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