看病

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 「森川さん、これ二錠出して。水キャップ開けて」    言われたとおりにして、本部長の口に錠剤を放り込み、水を投入する。  ゴクンと飲み込むとばったり私の肩に持たれて寝てしまう。  運転手はいつもの人なので、何も言わずにマンションへまっしぐらで向かってくれた。    すごいマンション。セレブ一族は伊達じゃ無かったんだと再認識した。  指紋認証で入っていく。部屋へ入ると、三LDKくらい。部屋数はないが、広い。  ベッドルームへ彼を運び、とりあえず冷蔵庫を拝見。むむ……何もないじゃないの。    しょうがないから、鍵を下さいと言って、外に出ようとしたら指紋認証だといわれてしまった。  コンシェルジュに連絡して買ってもらえというのでしょうがないからそのようにした。  おかゆやスープ。水に冷却シート。氷枕など。今必要なものだけとりあえず運んでもらう。  スーツを脱がせて着替えさせる。きれいにかたづけてある部屋。どうして部屋は綺麗なのに、あの執務室なの?よくわからない。  そう思いながら片付けて食事をさせた。帰りますねと言うと、コクコク頷いている。
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