看病

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 「いや。お前、もう忘れたのか?」    「……あ、そうだった。ごめん。金曜日はごちそうさまでした」    「そうじゃねえよ。ったくもう」    「……ごめん。例の付き合う付き合わないの件は少しお待ちください。いい?」    「わかったよ。お前も大変だな。看病まで秘書はするのか?」    「それはどうでしょう?今回はしょうがなく?」    「わかったよ。じゃあな」    そう言って切れてしまった。  後ろでドアを開いて見ている人がいる。  え?本部長?片手をドアにあてて睨んでる。    「ふーん。しょうがなく、看病しにきてくれたわけだね」  ま、まずい。    「おはようございます。お加減はいかがでしょう?」    「誰かさんの献身的な看病のお陰で良くなりましたよ」    「……そ、それは何よりでござい……」  
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