3411人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなことない。何故か断れない。最近気付いた。自分の気持ち……やばい。
巧のこともいまだ放置。信じられない。ごめんなさい。
* * * *
【俊樹side】
その日の午後。
俊樹は秘書の森川が買い物に出たところで新村を呼び出した。
トントン。
「はいどうぞ」
「失礼します」
キョロキョロする、新村。森川を探しているな。
「新村君、そこに座って」
彼が座るのを見ると、僕も前のソファへ腰を落ち着けた。
「森川さん?彼女なら買い物に出てる。手土産を買いにデパートへ行ったよ」
「いえ……そうですか」
「新村君。森川さんだけどね、来年三月からはおそらく僕の秘書一本になると思う」
「え?」
「彼女にはまだ言っていないがね。ほぼ決まりだ。僕はね、役員室の方へ上がる予定だ」
「それをどうして僕に話されるんでしょうか?森川には言わないで……」
最初のコメントを投稿しよう!