溺愛

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 あっという間にベッドへ運ばれて嵐のような彼に翻弄された。  私はそういうことが全て初めてだったので、少し大変だった。  だが、彼は時間をかけて愛してくれた。  耳元で何度も菜摘好きだと囁かれ、俊樹さんと呟いてすがりついた。  目が覚めると、喉が痛い。  声を上げすぎたらしい。  しかも立てない。  信じられない。びっくりした。  彼が水を持ってきてくれて、やっと飲んだ。  「ありがとう」  彼は私の髪をいじっている。  「菜摘。僕の正体を明かしたのは君を僕の中に入れるためだよ。君は僕の恋人兼秘書になる。そして、いずれ僕の人生の伴侶になるんだ」  私はびっくりして、彼を凝視した。  「ちょ、ちょっと待って。それって、プロポーズ?」  私の頬を撫でている。  「当たり前だろ。一生どんなときも一緒にいてもらうつもりだよ。俺はね、仕事もプライベートも一緒がいいんだ。やっと見つけたよ。菜摘なら全てを任せられる。そして、こんなに可愛い」  そういって、また覆い被さってきた。  身体をくすぐられて、また、おかしくなる。  「ああ、だめ、やめて……」  
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