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「今日は、メシどこ行こうか…」
店長はいつものように声をかけてきた。
「あの…今日は…」
ちょっと戸惑った顔を見せるとすかさず…
「今日はこの間のネックレス、見に行くんだろ?」
そう言いかけた時、店の玄関の引戸のすりガラスに人影が映った。
その人影の横や後ろにも小さな影がちらほら。
引戸に手がかかりガラガラと音を立てて引戸が開けられた。
「ごめんなさい今日は休業日なんです。」
そう中から私が声かけるが、それでも小太りのぽっちゃりした女の人が両手に小さい子たちの手を引いて入ってきた。
「お届けものよ。」
ぽっちゃりした人は店長の方をみてそう言う。両手に繋がれていた子供たちは繋がれていた手を離すと店長の方にかけよった。
「パパー、きたよ。」
「パパー。」
三歳位の男の子と、少しお姉さんの女の子。
背の高さは店長の太ももあたりまでしかない。
ぽっちゃりの女の人は持っていたバックからスマートフォンを取り出した。
バックには、妊婦さんがつけるあかちゃんがかかれたピンクのまるいキーホルダーがぶら下がり、ブラブラと揺れている。
ダブダブのワンピースのそのお腹はみぞおちあたりから少し前に突き出ている。
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