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そうして私の欲しかった物をその彼の欲を満たすのと引き換えに手に入れる。
「お疲れ様。また月曜日。
次はさっき見てたネックレスかな?」
「お疲れ様です…。」
サングラスを外し車を降りると店の裏口横の自転車置き場に向かう。
今日の見返りの品を自転車のかごに入れて夕日に向かい家路につく。
今日の私の【月曜日の休日出勤】が終わる…
私たちの間に愛なんてものはお互い存在しない。
店長への焦がれた想いなんか、もう思い出せない。
最初は憧れと尊敬だった。それが今はこんな風に形を変え私を黒く染めていく。すっかり薄汚れた私はもうあの頃の純粋さも汚れなさもどこかに置いてきた。
彼にとっては、ちょっとお気に入りの若い子程度の存在な事くらいとっくに知ってる。
だから本気になんかならない。
お互いの目的を果たすための相手なのはすでに暗黙の了解なんだから。
半年位前、バイトの面接に来たおとなしめで綺麗めな女の子は2ヶ月程度ですぐに辞めた。
あの頃は私への【月曜日の出勤要請】がない時期があった。
そんな彼女が急に辞めた理由や事情を知る者はいない。
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