誘惑と欲

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 そして私のスマホに届いた【月曜日の休日出勤】の要請…  ある時ご飯をご馳走してくれると言われた。定休日なのに出てくれたからって。  そのまま私を載せた車は初めて『ちょっとだけ…』寄り道をした。  店長は大学進学が決まった私に、進学祝いに好きなものを買ってくれると言い出した。  見返りのないプレゼントなんかないのだとその時初めて知る。  何の疑いもなく欲しいものを選んだ私を載せた車はそのまま真っ黒な口を開けたあの建物の中に吸い込まれていった。  その建物の下の薄暗い駐車場の車の中で彼が私の肩に触れてきた。  「可愛いね」  そっと触れるだけのキスをした。  断れる雰囲気じゃなかった。そこから歩いて帰る事も出来ない。プレゼントはもう手の中…。  私の肩を抱き車を降りると無言でホテルのフロントに向かう。  如何わしい部屋のパネルが並ぶ。 ここがどんなところかくらい私にだってわかる。  私はそれを拒めなかった…。
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