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霊のものだからなのか痛みもなく、ただ熱く硬いとだけ感じる。
キュウキュウと俺の中が閉まり、幽霊のブツを締め付けているのが自分でも分かる。
「あ、ぁ……ンぁァ……ああっ、あ――!!」
次第に俺は声が堪えられなくなり、快楽に涙しながら喘いだ。緩急つけて動く目に見えない霊は、俺の体を散々貪る。
「イく、っ、ぁ――うあぁ!!」
そのまま今度は、俺は中だけでイったようだった。
俺の出した精液が、たらたらと垂れた。
それが朝まで続き――気がつくと俺は眠り込んでいた。
「え? 夢……じゃないよな?」
俺は脱げたままのスウェットの下を確認し、翌朝眉を顰めた。既に体は自由を取り戻している。若干腰にも違和感がある。
「……なんだこれは。女の入居者がこういう被害にあったという報告は無かったけど……いいにくかったとかか?」
首を捻りつつも、確かにここは事故物件のようだと俺は思った。
「でも気持ちよかったな」
一度だけならば、夢かもしれない。それに今日は土曜日。火曜日までは猶予がある。
俺は気持ちいいことは好きなので、どうやら同性の霊らしいというのは若干抵抗がありつつも、今宵も泊まることに決める。そうでなければ社長も煩いしな。
途中でコンビニへと出かけて弁当を買い、朝昼夜とそれで済ませた。
さてその日の夜も、俺は金縛りに襲われた。うつ伏せに寝ていたせいなのか、その日はバックからめちゃくちゃに貫かれた。シーツをギュッと握って枕に額を押しつけながら、俺は快楽に涙した。
やばい。男は想定外だったが、これはハマってしまいそうだ。
そんな事を考える内に、その日も意識を飛ばした。朝起きたら布団には俺の出した精液が垂れていたので、肩を落としつつ俺はシーツを買ってきて変えた。日曜日もそんな感じだった。月曜日の本日もそれは同じかと思ったのだが、俺はこの日横を向いて寝ていた。
すると貫かれている時、涙で滲む瞳で、俺は何気なく姿見の存在に気づいてそちらを見た。そこには――透明ではなく、ゾッとするほどの美形の男が映っていて、本日は俺の脚を持ち上げて斜めから貫いていた。なんだかどこかで見た事のあるような男だった。二十代後半くらいだろうか。
「あ」
思わず俺がそちらを見たまま驚いて声を出すと、鏡越しに青年霊と目が合った。
あちらも驚愕した顔をしている。
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